台湾で起業に失敗した日本人

 

日本の企業が東南アジアで活動する場合の多くは、現地の自社工場です。東南アジアの国は日本よりも人件費や物価が安いため、組み立て工場などを東南アジアにすればコストが安くなります。一方では現地で起業する時にはその国での販売を考えなければならないため事情は異なります。日本人の中には海外で起業を目指す人がいて、その中には台湾での起業を目指す人もいます。しかし、起業が成功しない人もたくさんいます。では、台湾での企業が失敗したのはどのようなところに原因があったのでしょうか。

台湾の起業のポイント

海外で起業を目指す場合は、すでに日本の企業がたくさん進出している国なら、その国の情報が入り、日本人もたくさん暮らしているので、日本人相手の仕事も考えられます。しかし、台湾の場合は日本から進出した企業は少なく、日本人もそれほど多くありません。さらに、厄介なのはその国独特の習慣です。どこの国でも外国人の進出は脅威で台湾も例外ではありません。そのためにも、現地で信頼できるパートナーを探すことが重要です。

台湾で起業の失敗例

台湾は日本のキャラクターが大変人気があります。ここに目を付けたAさんは台湾でキャラクターグッズを販売するショップを開店して通信販売も始める予定でした。台湾では外国人が単独で商売をするのは難しいため、台湾人のBさんを紹介されました。ショップの開店準備は予定通りであとは販売する商品の到着を待つだけです。到着予定日にBさんあてに税関から連絡があり日本を発送した商品が税関を通らないとのことです。理由はキャラクター物なのでコピー品との疑いがあるとのことです。AさんはBさんを伴って税関に駆け付けましたが取り合ってもらえません。Bさんは再度税関と掛け合いましたが予定の3倍の関税なら税関が通ると言われAさんは仕方なく了承して、商品をショップに搬入して販売を開始しました。
ショップは、日本のキャラクター商品を販売しているということで好調でしたが、商品が少なくなったので日本に発注をしたところ再び税関を通りません。理由は同じで、今回は税率がさらに高くなりました。Aさんは関税を払って商品を受け取りましたが、前回同様これでは赤字なので販売価格を上げたところ、販売が不調で1年後には撤退になりました。

Aさんが企業に失敗したのは現地の情報不足が大きいです。海外での取引はコネが大きく特に中国や台湾では現地パートナーによって関税の金額が変わります。そこには賄賂も発生するので、日本の国内取引のように正々堂々と商売しても失敗するだけです。
今回の失敗は現地パートナーのBさんが税関に強くなかったことも原因です。台湾で起業をするにはしっかりとしたパートナー探しが重要です。
このようなことは、現地で長年調査活動を続けてきた弊社にご相談ください。

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