日本の隣国である台湾は、中国との軍事的緊張が心配される状況になっています。台湾は独立した国ではないため中国からすれば自分の国の一部と考えているのかもしれません。もし、このまま中国が台湾を併合するための軍事侵攻が起こった場合は、台湾に駐在する日本企業への影響はどのようなことがあるのでしょうか
台湾では中国の武力行使を警戒
中国は、台湾を自国の領土として一つの中国を作り上げようとしています。一方、台湾は独立をあからさまに強調していませんが、中国には屈しない強い姿勢を示しています。さらに、中国と対立するアメリカと協力関係を強化して、有事の際は軍事的な関与も辞さないとの発言を重ねています。このような緊張関係がある中で、中国が台湾全土に攻撃を始めてそこにアメリカ軍が加わる最悪のシナリオになる可能性は低いものの、中国のこれまでの他国への侵略の事実があるため、簡単に安心することはできません。中国にしてみれば台湾は領土の一部と考えても不思議ではありません。
台湾駐在の日本企業への影響
台湾には2万人ほどの日本人が暮らしています。そのほとんどは台湾の日本企業で働く人たちです。そのため、中国による台湾侵略が現実的になった時には、台湾に駐在する日本企業は駐在員の安全保護や避難できる体制を構築しなければなりません。それには情報収集が重要になります。情勢が緊迫した時を見逃さないように、日本の企業は常に台湾政府や、在台湾日本領事館、外務省などとの連絡を密にして情報収集に努めなければなりません。
一度台湾に進出した企業が撤退するのは容易なことではなく、撤退は企業だけで決められることではありませんので情報収集は重要です。
このように、中国による台湾進攻はすぐには行われないと考えられていますが、昨年起きたロシアによるウクライナ侵攻の例もありましたので、決して安心できる状況ではないと言えます。
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